授業料と初任給の推移で見ると大学行くのがかなり無理なのがわかる

前々から言ってたことなんだけど、奨学金返せなくて大変みたいな意見に「甘えだ」とか「払って当然」みたいな話が出てるんだけど、授業料と初任給の推移をみるとそうはおもえないんだよね。

国公私立大学の授業料等の推移(PDF)
企業規模別新規学卒者の初任給の推移<昭和51年~平成27年>(Excel)

男子でみていくと、昭和51年大卒初任給の平均が9万4300円。国立大学の授業料が9万6000円で私立大学が約22万円。4年間で考えると、国立なら給料4ヵ月ぶん、私立なら給料9ヵ月ぶんだ。

これなら、企業に入ってボーナスもらえれば、返済も現実的な金額だ。
しかもこの前年の昭和50年は、国立大学の授業料は3万6000円。チェックした初任給の資料が昭和51年からの資料なのでわからないけど、初任給が倍増とかは考えられないので、昭和50年以前の国立大生はさらに返済の負担が軽かったと思われる。
そこから初任給も上がっていくが、あわせて授業料もあがっていく。

平成元年は国立の授業料が33万9600円、私立大学では57万584円。初任給が平均16万900円なので、国立なら初任給2ヵ月ぶん、私立大学では3.5ヵ月ぶん。4年間考えると国立は8ヵ月ぶん、私立で14ヵ月ぶん。けっこう厳しくなってくる。
さらに大卒初任給が平均19万円を越えた(19万300円)平成5年は、国立大学が41万1600円。68万8046円となる。初任給比率でいうと、額は上がったが、平成元年とほぼ同じだ。

その10年後、平成15年に初任給が始めて20万円を超えた(20万1300円)。とはいえ、昭和50年から平成5年までの20年間で初任給は2倍に増えており、10年単位でも1.5倍になっていることを考えると、この10年はたった1.05倍だ。

ところが授業料は、国立大学授業料は52万800円、私立大学は80万7413円へと増加。10年で初任給は5%しか上がってないのに、国立大学で25%、私立大学で20%も値上がりしている。
4年間考えると国立大学で10ヵ月ぶん、私立大学では16ヵ月ぶんだ。

この辺りからかなり金額的に20代の若者が返済するにはかなり難しい金額だと思う。

そして、11年たって平成26年。初任給は20万2900円と10年以上たってもほぼ横ばい。というか平成16年から19年は下がって19万円台だった。

初任給は上がっていないのに、授業料は上がり続け、国立大学は53万5800円。私立大学は86万4384円。一応国立大学は平成17年から価格に変更はないので、11年前と比べると1万円ほど値上がっただけだが、私立大学は6万円ほどの値上がり。所得はあがってないのに、授業料はあがっているわけだ。

さらに言うと、この20年で国民全体の所得も上がっていない。両親の所得が上がっていないから、学費の工面はさらに厳しくなっている。もちろん学生の就職先もなくなっているので、企業に入ってボーナスで返済なども夢物語に近い。

ちなみに女性のほうが初任給はすくないので、さらに厳しいのは言うまでもなし。

さらにいうと、大学卒業してから20年、大学の部活のめんどう見ていた感じからだと、自分の大学ではやはり10年くらい前から、学費は自分でまかなっているという学生が増えてきている。大学職員に聞いても、学費が払えないなどの理由で退学者も増えているとのこと。

まぁなにが言いたいのかというと、老人達の考える「苦学生」のイメージと、今の「苦学生」とはかなり差があるんですよということ。インフレで給料も上がってた時代なら奨学金も返せたけど、今は無理ゲーですよと。

たしかに、日本は大学の数が多すぎるのでこれを整理すべきではあるけど、少子化も進むことだし、大学の学費は社会保障としてちょっと考えたほうがいいんじゃないかなと思う。

「授業料と初任給の推移で見ると大学行くのがかなり無理なのがわかる」への1件のフィードバック

  1. 学費の高さ、すごいですよね。さらに授業料だけじゃなく入学金なんてのもあります。入学時に国立大学であっても30万円一括で払うのです。
    国立大学でさえこれでは何のための税金なのか。厳しく取り立てられている税金はいったいどこに行っているのでしょう。
    日本の将来に貢献してくれるような人材もこれで潰されます。

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